セブにパブリックビーチ(公共のビーチ)は存在するか?
多くの旅行会社がパッケージツアーを販売する、フィリピンを代表するリゾート地セブ。
成田空港から直行便が就航しており、手軽なビーチリゾートとして人気の島です。
しかし、セブ島および隣接するマクタン島でリゾートライフを満喫しようと思った時、宿泊ホテルから徒歩圏に公共のビーチはありません。ビーチは海側に隣接するホテルが各々個別に管理しています。
つまり、ビーチを所有する海際のホテルに宿泊しない限り、ビーチでのんびりとリゾートライフを満喫することはできません。
もしくは、アイランドホッピングなどのオプショナルツアーを別途購入するか、かなりの遠距離を自力で移動してセブの海を満喫することになります。
これを知らずにセブを訪れる観光客は決して少なくありません。
でも、グアムやホノルルなどのビーチリゾートとは違い、セブでは誰もが利用できる公共のビーチが近くにはありません。
パブリックビーチへ行くためには長距離の移動が必要で、かなりの労力と時間をかけることになります。
フィリピン独特の「物売り」の多さ
セブに暮らす一般住民はホテルの敷地内に立ち入れません。そのため、観光客目当ての小商いをしようとする住民たちは、小舟に乗って海側からアプローチしてきます。
土産物や特産物の押し売りだけならまだましですが、怪しげな「薬」などを売りつける輩も目立ちます。
また、遊泳中の手荷物の置き引きや盗難などにも神経を配らなければなりません。
シャングリラ・マクタンなどの5星クラスのホテルではその辺のセキュリティ対策がしっかり講じられており、プライベートビーチで安心してリゾート気分を満喫できます。しかし3星クラスのホテルなど、セキュリティ面で甘さが目立つホテルでは注意が必要です。
セブとは
セブ本島と国際空港を有するマクタン島の2つ島を総称して「セブ」と言います。大半のビーチリゾートホテルが並ぶのはマクタン島です。マクタン島は現在3本の橋でセブ本島と結ばれています。橋を挟んで対岸にある都市がセブのビジネスの中心「セブシティ」です。
セブ本島は、フィリピン中部に位置するビサヤ諸島の一部で、フィリピンで最も古い都市の一つとして知られています。1521年、ポルトガルの探検家フェルディナンド・マゼランがセブ島に到達し、フィリピン諸島にキリスト教をもたらしました。
しかし、マゼランは現地の首長ラプ=ラプとの戦いによりマクタン島で戦死しました。これにより、セブはフィリピンの歴史において重要な役割を果たしました。
セブシティは1565年にスペイン人の征服者ミゲル・ロペス・デ・レガスピによって正式に設立され、フィリピン初のスペイン植民地となりました。セブシティはその後、商業と文化の中心地として発展し、現在でもフィリピンの主要都市の一つです。
セブの見どころは豊富です。まず、マゼランクロスはセブ市内の象徴的なランドマークで、マゼランが立てたとされる十字架が納められています。サント・ニーニョ教会は、フィリピンで最も古いローマカトリック教会で、歴史的価値が高いです。また、スペイン統治時代の要塞であるサンペドロ要塞も見逃せません。
自然の美しさもセブの魅力の一つです。美しいビーチとクリアな海で知られるマクタン島は、ダイビングやシュノーケリングの人気スポットです。カワサン滝は、青い水と緑豊かな周囲の景観が魅力で、多くの観光客が訪れます。セブ本島南部のオスロブでは、ジンベエザメと一緒に泳ぐことができるユニークな体験が提供されています。
セブはまた、豊かな文化と伝統を誇ります。シヌログ祭りは毎年1月に開催される最大の祭りで、パレードやダンス、宗教行事が行われ、国内外から多くの観光客が訪れます。
このように、セブは歴史、文化、自然の美しさが融合した魅力的な観光地です。訪れる人々は、過去と現在が交錯するこの島で、多様な体験を楽しむことができます。
マクタン島
マクタン島は、フィリピンのビサヤ諸島に位置し、セブ本島からわずか7キロほどの距離にあります。フィリピン国内線および国際線の飛行機はこの島にあるマクタン・セブ国際空港を利用します。この島は、その美しいビーチと歴史的な重要性で広く知られています。
ビーチとリゾート
マクタン島のビーチは、美しい白砂と透明な海で知られています。例えば、マリバゴビーチやガイサノマクタンビーチは、リゾートやホテルが立ち並び、リラックスしたい旅行者に最適です。
アトランティスビーチリゾートやプラザビーチリゾートなど、高級リゾートも多く、プライベートビーチやスパ施設が充実しています。
マクタン島の歴史的名所
ラプ=ラプ記念碑
ラプ=ラプの英雄的行動を称えるための記念碑で、彼の銅像が立っています。
アクティビティ
ダイビングとシュノーケリング
マクタン島周辺の珊瑚礁や海洋生物は、ダイバーやシュノーケラーに人気があります。
ウォータースポーツ
カヤック、パラセーリング、ジェットスキーなどのアクティビティも楽しめます。
マクタン島は、その美しい自然環境と歴史的な背景を持ち合わせ、観光客にとって多彩な体験を提供する魅力的なリゾートアイランドです。
セブシティ
セブシティは、フィリピンのビサヤ諸島に位置するセブ島の主要都市であり、フィリピンで最も古い都市の一つです。フィリピンの商業、文化、教育の中心地として知られ、多様な魅力を持つ都市です。
歴史的背景
セブシティの歴史は、1521年にポルトガルの探検家フェルディナンド・マゼランがこの地に到達したことに始まります。マゼランはフィリピンにキリスト教をもたらしましたが、現地の首長ラプ=ラプとの戦いで命を落としました。この戦いは「マクタンの戦い」として知られ、フィリピンの歴史的な出来事となっています。1565年、スペイン人の征服者ミゲル・ロペス・デ・レガスピがセブシティに植民地を設立し、フィリピン最初のスペイン植民地が誕生しました。
主要な観光スポット
サント・ニーニョ教会(Basilica Minore del Santo Niño)
フィリピン最古のローマカトリック教会で、1521年にマゼランが持参した聖なるイメージ「サント・ニーニョ」を祀っています。宗教的に重要な場所で、多くの巡礼者が訪れます。
マゼランクロス
マゼランの到達を記念して立てられた十字架で、セブシティの象徴的なランドマークです。十字架は1521年に建てられ、フィリピンの歴史を感じさせます。
サンペドロ要塞(Fort San Pedro)
16世紀にスペインによって建設された要塞で、歴史的な遺産として保存されています。現在は博物館として利用され、歴史的な展示が行われています。
セブ市立博物館(Cebu City Museum)
フィリピンの歴史や文化を紹介する博物館で、セブの歴史に関する貴重な資料や展示があります。
現在のセブシティ
現在のセブシティは、商業とビジネスの中心地として発展しています。大型ショッピングモール、レストラン、カジノ、エンターテインメント施設が豊富で、地元住民と観光客にとって多彩な楽しみ方を提供しています。セブシティはまた、教育の中心地でもあり、多くの英会話スクールや大学、専門学校が存在しています。
セブシティは、その歴史的な背景と現代的な発展が融合した都市であり、フィリピンの文化とビジネスの中心地として発展しました。
ただし、マクタン島からセブシティへ移動する際には、大渋滞による時間のロスを覚悟する必要があります。島間をつなぐ橋は常に渋滞しています。それに加え、市内へ入ってからも各所で渋滞が常態化しています。ちょっとセブシティでショッピングやグルメを満喫しようと思っても、想像以上に移動に時間がかかるのが難点です。
また、近年スリ・置き引き・強盗などの犯罪が増加傾向にあり、特に観光客は注意が必要です。